日本におけるプロポーザルマネジメントの文化がない状況で、どのようにして人々や組織、大企業を巻き込んでAPMP日本支部が100人を超える組織に成長したのか、7年間の歩みと成果を世界のチャプターリーダー会議でプレゼンテーションしました。その結果、思いがけない反響が会場に広がりました。
オーランドにて開催されたAPMPチャプターリーダー会議において、プレゼンテーションを行いました。テーマは「Why APMP-Japan Grew Their Chapter」なぜ日本支部は成長できたのかということです。
プロポーザルマネジメントの文化が未熟な中、日本で唯一の存在だった私が、どのようにして人々や組織、大企業を巻き込んで100人を超える支部に成長させたのか、世界各地の支部リーダー、ボードメンバー、スタッフに対して、4つの要因とその成果についてお話しさせていただきました。
その結果、思いがけない反響が会場に広がりました。
そこで今回は、どんなことをプレゼンテーションし、どんな反響が広がったのか、お話ししたいと思います。
※各国のチャプターリーダーが集合した会場の様子
成功の要因の一つ目は、明確な理念を定めたことです。初期の段階では、活動内容を理解してもらうのに多くの時間を要しました。私たちは何度も熟考し、プロポーザルマネジメントの本質やこのコミュニティの目的を言語化しました。その結果、次のような理念が生まれました。
「企業の「組織提案力」向上を通じて提案価値を最大化し、人と組織が永続的に発展する社会をつくる」
この理念や「組織提案力」を強化することに共感し賛同してくれる人々が集まり、私自身も方向性が明確になり、確信を持って活動に取り組むことができました。
二つ目の要因は、マイルストーンの設定です。1年目では、会員の活躍が会社内で認められること、2年目では社会的な評価を得ること、3年目では国際的な認知を得ることなど、達成したい目標を明確に言語化し共有しました。現在では、これらの目標が現実のものとなりました。これらの結果、会員が大規模なプロジェクトを受注し、会社から表彰されたり、管理職に昇進したり、大企業でプロポーザルマネジメントの組織が立ち上げられたり、グローバルのアワードで表彰されたりといった成果を得ました。
三つ目の要因は、継続的な活動の実施です。定期的なスケジュールでイベントを開催することにより、活動を継続しました。一年ごと、半期ごと、隔月、月次、隔週など、定期的な頻度でのイベントを地道に継続開催することで、支部の存在感を高めました。
四つ目の要因は、成果の根拠を示すことです。成果を具体的に示すために、Proof Pointを提供しました。ブログなどで会員の活躍を紹介することで、活動の価値を証明しました。
これらの活動を継続することで、企業にもその価値が認められ、法人会員として一緒に活動してもらえるようになりました。
そしてこれからの私たちは、Winテーマを“Influence”とかかげ、自分たちの影響の輪を個人、会社、国内、海外にまで広げていきたいということと、APMPの世界共通のビジョンを世界中の仲間と共に実現するために協力しましょうというメッセージをプレゼンテーションで伝えました。
すると、会議参加者が次々と立ち上がり、会場全体に瞬く間にスタンディングオベーションが起こりました。 40-50人ものリーダーたちが日本語で一斉に「良いー」と称賛してくれました。
日本から初参加のメンバーにも同席してもらっていましたので、皆で、日本支部の活躍を祝ってもらうことができました。多くの海外の方々が私たちを温かく見守り応援してくれており、私たちの成長を喜んでくれていることを再確認し、私の発足当初の思いがようやく実現したと、喜びが込み上げてきました。
私たちの経験がこの分野の国際的な発展に少しでも貢献できればと願っています。